Oさんは国分寺市内、駅の近くの広々とした戸建住宅にお住まいです。
以前はご主人の転勤で17年ほど山梨に住んでいました。
こちらのお宅は東京へ帰ってきた時に建て、その際にアトリエスペースを設けました。
羨ましいことに手仕事用のお部屋が2つあり、制作した作品を飾るスペースも潤沢にあります。
Oさんが織りにたどり着くまでの経緯がとてもユニークです。
武蔵野美術大学芸能デザイン学科(現:空間演出デザイン学科)で立体デザインを学び、ディスプレイ、造園などを専攻しました。卒業後は、環境計画、店舗設計会社などで働きました。
結婚後、ご主人の転勤先では遺跡発掘の仕事に従事します。
コツコツと土器などの遺物を発掘・整理する仕事でした。その後、発掘したものを実測したり、図録のさし絵などを描いたりする仕事も経験。
現在の地へ引っ越してきた後も武蔵国分寺の発掘事業に携わりました。
手仕事の方は、2007年頃から刺繍を始めます。
新築した自宅の立面図を刺繍で製作したりして作品作りを楽しんでいました。
でも、刺繍だと集中しすぎて座ったままになってしまう…ということで、以前から興味があり、少し体を動かせて大きいものが作れる織りの教室へ通いはじめました。
現在制作の中心は手織りの方へとシフトしています。
年齢を重ねて体が動かなくなったらまた刺繍もやろうかなと思っているとのことです。
Oさんは現在、北欧織り教室で出会った3人ではじめた「Idunn(イズン)」として活動しています。
Idunnは年に一度、手織りの布を生活雑貨やストールに仕立て、展示会を開催しています。
2022年は12月2日〜4日に鎌倉・水平線ギャラリーで開催します。
最近はSUMMER & WINTER織りに熱中しています。
何冊か書籍を集めて独学で学び、なかなかうまくいかずに悩んでいましたが、ある時、お風呂の中でふとひらめいて正しい織り方が「できた!」となったことも。四六時中考え続けるほど熱中されていたご様子。
Oさんの手織り生活は本当に楽しそう。制作した作品をご自身暮らしに取り入れて楽しんでいます。
これからもこちらの手仕事部屋で北欧織りを中心に織りや手仕事を楽しく続けていきます。
[Idunn]Instagram ID @idunn.tokyo
[水平線ギャラリー] https://www.suiheisen.net/
[Trunk Works]HP https://www.trunk-works.com
[Found& Made]HP https://www.foundandmade.jp
【取材・撮影】 遠藤ちえ (遠藤写真事務所) @chie3endo